薬味や香辛料に利用して夏バテ防止効果アップ!シソの栄養と体への効能

シソイメージ

シソは芽から葉、実まで食べることができる代表尾的な香味野菜です。

シソには葉が緑色の青ジソと、赤紫色の赤ジソがありますが、色が違っても栄養価はほぼ同じです。

色々な形で利用できるシソは、使い方1つで和菓子にも漬物にも、揚げ物にもなります。シソは色々な食材の優秀な脇役野菜です。

そんなシソの栄養と効能について見ていきましょう。

スポンサーリンク
 

シソの起源と歴史

シソ(紫蘇)は、シソ科シソ属の植物です。シソは品種が多く、全ての種類の総称を広義の意味でのシソといいます。

基本の品種になるチリメンジソ、代表的な品種である赤ジソを一般的にシソといいます。

シソは、中国中南部からヒマラヤ、ビルマが原産です。

「イヌエ」という古名を持ちます。イヌは似て非なるものという意味で、「エ」はエゴマのことを指します。

つまり、エゴマに似ているがエゴマとは異なる植物という意味で呼ばれたものと考えられています。

現在の和名「紫蘇」は、中国の伝説でカニを食べ過ぎてしまい中毒を起こした若者や子どもに、赤ジソの葉(紫の葉)を煎じて飲ませたところ回復したことから「紫蘇」と呼ばれるようになったといわれています。

シソの種類

シソには、葉の形や色によっていくつかの種類に分けられます。

色は緑色と赤紫の2種類があり、葉はチリメンのものと、まっすぐなものがあります。

チリメンジソ

葉にしわが多い物を、チリメンジソと呼んでいます。チリメンジソは、一般的な赤ジソと同じように梅干しなどに使われます。

福井県福井市木田地区付近で栽培されているチリメンジソを「木田チリメンジソ」と呼びます。葉が肉厚で、葉を少しもむだけで、梅干しを赤く染めることができます。

マダラジソ

葉の表面が緑で、裏面が赤いシソです。葉は縮れていません。

葉の周囲には、丸みのあるギザギザがあります。

赤ジソ

赤ジソイメージ

単にシソとも呼ばれることもあります。全体に赤紫色をしており葉の両面とも赤色で縮れていません。

アントシアン系のシアニジンという色素成分を含み、日本では梅干しをつくる際に使われます。

シアニジンは、梅の成分のクエン酸によって分解され、梅干し特有の色付けになります。

赤ジソの葉を乾燥させたものは、ハーブや香辛料として七味唐辛子に配合されることもあります。赤ジソのエキスはジュースなどにも利用されています。

赤ジソの熟さない実を付けた「穂ジソ」と花が開きかけの「花穂ジソ」は、刺身のツマに用いられています

赤ジソは日持ちしないため、作り置きができません。赤ジソだけのジュースでは1週間~3週間ほどが消費期限になります。

しかし、ここで赤ジソを砂糖で煮込んでシロップジュースにすると、半年から1年と日持ちするようになります。

青ジソ

青ジソイメージ

葉の両面とも緑色で、縮れていないものを青ジソといいます。日本では、青ジソの葉や花を香味野菜として、刺身のつまや天ぷらにします。

馴染みのある青ジソの葉は、青紫蘇の若葉を摘んだものでおおば(大葉)と呼びます。

また、よく薬味として用いられていますが、咲き始めたころの花穂のつぼみを「穂ジソ」と呼びます。

カタメンジソ

カタメンジソイメージ

葉の表面は緑色、裏面は赤色のシソです。葉先はとがっていて、ノコギリ葉は鋭く不規則に裂けた形をしています。

同じ両面が綠と赤のシソでも、マダラジソは葉の先が丸いギザギザですが、カタメンジソはギザギザになっています。

チリメンアオジソ

葉の両面が緑色で、縮れていて、さらにノコギリ葉が不規則に裂けた形をしています。

薬味や香味野菜として、普通の青じそと同じような料理に利用されています。

シソの食感と香り

そうめんにひやむぎ、冷奴―刻んで乗せると、彩も味も、そして栄養価も上がるシソは、食感よりもその香りや味を楽しむ野菜になります。

シソの食感

シソは、葉と実では異なる食感を楽しむことができます。

シソの葉は普通の葉野菜ですが、シソの実はプチプチとした食感を楽しむことができます。

穂先から実をほぐして、味噌和えや漬物としてご飯のお供になります。

シソの香り

シソ科の植物の1種には「ペリルアルデヒド」と呼ばれる有機化合物が含まれています。

ペリルアルデヒドは強い殺菌作用と防腐作用を持っており、シソが持つ精油に約55%含まれています。ペリルアルデヒドは食品添加物として利用されています。

シソの旬と有名な産地

青ジソの旬は、5月から8月にかけての初夏になります。国内で最も多く生産しているのは愛知県で、全国の約4割にもなります。

青じそ(大葉)の生産は愛知県内でも豊橋市が最も多く、次いで豊川市となり、この2市で国内の出荷額の5割を占めます。次いで静岡県、大分県になります。

赤ジソの旬は6月から7月中旬と短くなります。赤ジソは食用というよりも、梅干しなどの漬物やシソジュースのために利用されるため、シーズンになると枝とともに束ねられた状態で売られていることが良くあります。

赤紫蘇は全国各地で作られていますが、茨城県、愛知県などで作られたものが一般には出回っています。

各農家や家庭菜園などでも自家用として広く栽培されていますので、梅干しを漬ける家庭では、庭先で自家栽培をしている家庭も良くあるようです。

良いシソの選び方

シソの葉を購入するときは、必ずしなびていない新鮮なものを選びます。

良いシソイメージ

シソの葉は古くなると黒い斑点ができますので、斑点ができていないものを選びましょう。

赤ジソは販売していることがあまりないため、道の駅や農協の直売所などで見付けてみましょう。

シソに含まれる栄養素

栄養イメージ

シソの葉は、通常の緑黄色野菜の3倍以上のカロテンを含みます。

ほかにも、ビタミンC、ビタミンE、ビタミンB群、食物繊維、葉酸、カルシウム、鉄、カリウムを多く含む緑黄色野菜です。

シソのカロテン

成長促進や眼精疲労・ドライアイの予防に欠かせないのがビタミンAです。

カロテンは体内でビタミンAに変化するプロビタミンになります。

シソは、薬味や香辛料として利用されるため、それほど大量に食べるわけではありません。しかし、シソのカロテン含有量はコマツナの3倍、シュンギクやカボチャの2倍になります。

β-カロテンが豊富なその他の野菜については、以下にまとめています。

β-カロテンが豊富な野菜ベスト10
β-カロテンが豊富な野菜ベスト10

β-カロテンは体内でビタミンAにもなり、美肌効果や粘膜の正常化、がん予防や生活習慣病予防まで効果が期待できます。β-カロテンが豊富な野菜をまとめてみました。

シソの精油成分

シソ特有の香りの元になる精油成分ペリルアルデヒドは、臭覚神経を刺激して胃液の分泌を促します。

そのため、夏バテで食欲がないときでも、シソの葉を刻んだものを豆腐や魚と合わせることで、味覚だけでなく嗅覚も刺激し、食欲が増します。

また、ペリルアルデヒドは食中毒の予防、健胃作用も持ち合わせています。

シソの種子からとれるシソ油は、抗酸化作用のあるα-リノレン酸を多く含みます。α-リノレン酸は必須脂肪酸の1つで、コレステロール値の上昇を抑えたり、アレルギー症状を緩和するなどの働きが認められています。

通常は魚に多い脂肪酸ですが、シソ油やエゴマ油にも多く含まれるため、シソ油を料理にトッピングすることで健康にも良いといわれるようになりました。

α-リノレン酸は抗酸化作用もあり、防腐や細菌の繁殖防止作用もあります。

シソによる健康効果

健康イメージ

シソは様々な栄養素を含み、そのひとつひとつが高い健康効果を表します。

シソの不飽和脂肪酸の効果

シソと一緒に合わせることで、さらに健康効果を促進することができます。

例えば、サンマやイワシのかば焼きに青ジソを重ねて、丼ものや握りずし・棒ずしにすると、魚をあっさりと食べるだけでなく、魚とシソの両方から身体に良い不飽和脂肪酸をしっかりと摂ることができます。

不飽和脂肪酸は、コレステロール値の上昇を抑える働きがあるため、シソを摂ることで高血圧予防や高コレステロール血症の予防効果もあると考えられています。

シソに多く含まれるビタミン類は、肉や魚と一緒に摂ると、タンパク質とバランス良く摂ることができます。

シソのカロテンの効果

ほかの緑黄色野菜よりも多く含まれるビタミンAは、肉や魚・鶏卵から摂ることができますが、大量に摂ることはできません。

そこで、緑黄色野菜でカロテンという形で摂り、体内でビタミンAに変えます。

ビタミンAはサプリメントなどでは過剰摂取になってしまうため、食から摂ることが理想と言われています。

シソはほんの少し薬味として摂るだけで、他の一般野菜よりも多くのビタミンAを摂ることができます。

シソのビタミンC効果

シソにたくさん含まれるビタミンCは、免疫効果を高めたり抗酸化作用があります。

肌荒れを防ぎ、肌の老化を抑制する働きがあります。免疫を高めることで、風邪を引きにくくします。

シソはビタミンCが豊富に含まれていますので、アンチエイジングや健康増進を考え、ぜひ毎日食べることをおすすめします。

ビタミンCが豊富なその他の野菜については、以下にまとめています。

ビタミンCが豊富な野菜ベスト10
ビタミンCが豊富な野菜ベスト10

美肌や風邪予防で有名なビタミンC。実は活性酸素の除去効果が高く、血管の老化予防やがん予防に効果が期待できます。ビタミンCが豊富な野菜をまとめてみました。

シソの葉酸効果

葉酸は、妊娠中や授乳中の女性に必要な栄養です。

調理や長期間保存による酸化によって葉酸は壊れますが、生で食することができるシソは加熱処理をしないぶん、より効果的に摂ることができます。

その他の効果

胃腸を健康に保ち、殺菌や防腐効果もあるシソは、薬味や香辛料として、夏場でも美味しく食べることができます。しっかりと食べることで夏バテ予防にもなります。

シソは、赤ジソも青ジソもほぼ同じ栄養素を含みますので、どちらを利用しても同じ健康効果を得ることができます。

シソの下処理と保存方法

シソの葉は傷みやすいため、できるだけ早めに利用します。

青ジソの場合

青ジソは傷みやすいので、保存方法は、少しだけ水を張ったコップに軸の部分だけが浸るように入れます。それを袋などに入れて、立てたまま野菜室に入れて保存しましょう。

このとき、水に浸した状態で長く置いておくと黒く変色してしまいます。数日で使いきるようにしてください。

赤ジソの場合

赤ジソの場合、葉だけではなく、枝や根がついている場合には、根元が少し水に浸かる程度の水を入れたバケツに立てるようにしておくと長持ちします。

先を刈り取って袋詰めされているものは、購入した袋のまま野菜庫に入れて保存します。

しかし、新鮮なほうが香りが良く、保存をするうちに香りが抜けてしまうので、早めに使うようにしましょう。

塩漬け保存

赤ジソの場合は、葉の部分だけをまとめて塩をまぶし、よく混ぜてアクを抜いて漬け込みます。

梅干しと一緒に漬け込む前の状態にしてまとめ、ジッパー付きの密封袋に入れて冷蔵保存をします。10日~14日ほど保存することが可能です。

シソのおすすめの調理法

調理イメージ

シソの一番おいしい食べ方は、新鮮なうちに刻んで色々なものにトッピングして食べることです。肉や魚と一緒に焼いて、彩と味を楽しむ方法もあります。

そこで、サンマのかば焼きの棒ずしをご紹介しましょう。

サンマのかば焼きの棒ずしの材料 (2人前)

食材 分量
サンマ 1尾 (開き)
小麦粉 大さじ1
片栗粉 大さじ1
めんつゆ 大さじ2
醤油 大さじ2
みりん 大さじ2
大さじ2
砂糖 大さじ2
酢飯 茶碗2杯分
青ジソ 2枚~3枚
いりごま 適量

サンマのかば焼きの棒ずしの作り方

  1. サンマをきれいに洗い、全体的に小麦粉と片栗粉をふりかけます。

  2. フライパンに油を敷いて、両面がきつね色になるまで焼きます。

  3. めんつゆ・醤油・砂糖・みりん・酒を混ぜてタレを作ります。

    サンマがきつね色になったら、タレを回し入れて甘辛く照り焼きにします。

  4. 酢飯を作り、ラップの上にサンマの長さくらいの棒状にします。

    その上に、きれいに洗い軸の部分を取った大葉を乗せます。

  5. 大葉の上にサンマを乗せ、さらにいりゴマを振ります。

  6. 全体をラップで包み、形を整えます。

  7. 30分ほど置いて、形が馴染んだら食べやすい大きさに切ります。

刻んで薬味として中に混ぜ込むこともあります。しかし、大きいままのほうが、より多くのシソを食べることができます。

普段は刻んで使う大葉ですが、ここでは葉の形のまま利用しましょう。

ほかにも、いわしのかば焼きや、豚の生姜焼きでも作ることができる棒ずしです。

まとめ

夏に美味しいシソは、栄養素をたくさん含む緑黄色野菜です。

そうめんやひやむぎの上に、オクラや海苔と一緒にトッピングをすると、それだけでもご馳走になります。

シソは、工夫1つで薬味や香辛料以外でも楽しむことができます。いつもと違うお料理にシソをたくさん使って、暑い夏に負けない身体を作りましょう。

スポンサーリンク
スポンサーリンク

シソの成分表 (100gあたり)

一般成分

カロリー 水分 タンパク質 アミノ酸組成によるタンパク質 脂質 トリアシルグリセロール当量 飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 コレステロール 炭水化物 利用可能炭水化物 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 食物繊維総量 灰分
37 kcal 86.7 g 3.9 g 3.1 g 0.1 g 0 g 0.01 g 0 g 0.01 g 0 mg 7.5 g 0 g 0.8 g 6.5 g 7.3 g 1.7 g

無機質

ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン ヨウ素 セレン クロム モリブデン
1 mg 500 mg 230 mg 70 mg 70 mg 1.7 mg 1.3 mg 0.2 mg 2.01 mg 6 µg 1 µg 2 µg 30 µg

ビタミンA

レチノール α-カロテン β-カロテン β-クリプトキサンチン β-カロテン当量 レチノール活性当量
0 µg 0 µg 11000 µg 0 µg 11000 µg 880 µg

ビタミンE

α-トコフェロール β-トコフェロール γ-トコフェロール δ-トコフェロール
3.9 mg 0 mg 0 mg 0 mg

その他ビタミン

ビタミンD ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
0 µg 690 µg 0.13 mg 0.34 mg 1 mg 0.19 mg 0 µg 110 µg 1 mg 5.1 µg 26 mg

その他栄養素など

食塩相当量 硝酸イオン 有機酸 廃棄率
0 g 0.1 g 0 g 0 %

引用:文部科学省「日本食品標準成分表」

面白い!ためになった!と思ったら、この記事をぜひシェアしてください

解決野菜のフィード登録はこちらから

シソの関連記事

シソにある健康効果を持つ他の野菜

全ての野菜一覧を見る

スポンサーリンク