コリコリ食感が特徴!エリンギの栄養と体への効能

エリンギイメージ

ヒラタケ科ヒラタケ属のエリンギは、和食だけでなくイタリアンやフレンチ、中華料理など和洋中を問わず、独特の食感を楽しむことができるキノコです。

エリンギの食感は、加熱するとアワビやマツタケに似ているといわれることもあります。

地中海を原産地としていたエリンギは、今では日本各地で商業栽培され、手軽に家庭の食卓に上るようなっています。

そんなエリンギの栄養と健康効果、歴史をまとめました。

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エリンギの起源と歴史

エリンギの原産地は、イタリア、フランスなど地中海性気候地域を中心に、ロシア南部、中央アジアなどのステップ気候地域まで広がります。

天然のエリンギは、セリ科ヒゴタイサイコ属エリンギウムの植物「エリンギウム・カンペストレ」という花の、枯れた根の部分を培地として自生することから「エリンギ」という名前がつきました。

初めての人工栽培は、1993年に愛知県林業センターで始められました。その後、栽培技術が普及するにともない、各地で大量の商業栽培がおこなわれるようになりました。

日本ではエリンギの自生はないため、市場の全てが栽培産品になります。学問上決められた和名は無く、一般的に「エリンギ」で広く認知されています。

食用するときには必ず加熱することが必要で、生食では食中毒を起こす危険があります。

エリンギの種類

エリンギはヒラタケ科ヒラタケ属のキノコの一種であるため、別称には同属のヒラタケの文字を使った名前もあります。

エリンギには、学術的には特に決められた和名がなく、別称として「じょうねんぼう」「かおりひらたけ」「みやましめじ」「白アワビ茸」といった呼び方があります。

こういった別称の元になったキノコは、日本に自生するもので、形や食感がエリンギに似ているところから、色々な名前がついています。

それでは、エリンギの別称にもなっている元となったキノコについてご紹介をしましょう。

ヒラタケ

ヒラタケイメージ

ヒラタケはエリンギとは同属の、ヒラタケ科ヒラタケ属の食用キノコです。味にも香りにも癖がないため、うどんの汁や炊き込みご飯など色々な料理にもピッタリです。

ヒラタケは、エリンギと同じヒラタケ属なうえに、くせのない味や形が似ていることからも、エリンギは別名「かおりひらたけ」とも呼ばれています。

ヒラタケについては以下にまとめていますので、後ほどご覧ください。

ヒラタケ
ヒラタケの栄養と効能

ヒラタケ科ヒラタケ属のヒラタケは、大きいものだと一株で10キロにもなると言われています。和食にも洋食にも中華にも合う、おいしいキノコです。

シメジ

ブナシメジイメージ

シメジには、「キシメジ科シメジ属ホンシメジ」「キシメジ科シロタモギタケ属のブナシメジ」「ヒラタケ科ヒラタケ属のヒラタケ」の3種類があります。

私たちが食用にするのは、栽培によって流通しているブナシメジになります。

ヒラタケが「信州しめじ」「味しめじ」という名前で流通していたということで、シメジの種類の1つにも数えられることがあります。

しかし、実際にはシメジとは全く異なる種類になります。

エリンギの別称に「みやましめじ」というものがありますが、実際にみやましめじは私たちが知るエリンギとは異なり、細い柄に大きな傘を持つキノコになります。

シメジについては以下にまとめていますので、後ほどご覧ください。

シメジ
シメジの栄養と効能

シメジにはブナシメジとホンシメジがありますが、実は分類が異なる別物です。私たちが普段口にするのは、ほとんどが人工栽培されたブナシメジです。

アワビ茸

アワビ茸イメージ

アワビ茸は、ヒラタケやエリンギと同じヒラタケ科ヒラタケ属の食用キノコです。

強い香りと独特の食感を持ち、それがアワビに似ていることから、アワビ茸と呼ばれています。

パイリング・白霊茸(ハクレイタケ)・雪嶺茸(ユキレイタケ)といった品種があり、エリンギの変種といわれています。そのため、エリンギを「白アワビ茸」とも呼びます。

エリンギの食感

エリンギの食感の特徴は、コリコリとした歯ごたえです。他のキノコでは味わえないアワビのような独特の食感が、エリンギの美味しさになります。

煮ても焼いても変わらないコリコリ食感を活かした、色々な料理法もあります。そして、エリンギの食感は冷凍保存をしても全く損なうことはありません。

さらに、エリンギは切り方よっても違った食感を楽しむこともできますので、お料理に合わせてカットを工夫してみるのもおすすめです。

エリンギそのものは、くせがなく香りには乏しいのですが、種々の味付け・香り付けを施して調理することができるため、和食・洋食・中華と色々な料理で重宝されています。

バターソテーやスープの具、佃煮など手軽に利用できるキノコになります。

エリンギの旬と有名な産地

エリンギは自然のものがないため、日本では年間を通して流通する旬のないキノコです。

ヨーロッパを基準にすると、キノコが旬になる9月からの秋がエリンギの旬にもなるようです。日本でも最も多く出回るのは、9月から1月で、他のキノコに合わせて購入する人が増えることから、自然と流通も増えているともいえます。

エリンギは人工栽培のため、キノコを主として生産するメーカー「ホクト」の長野県、「雪国まいたけ」の新潟県が、最も多く生産する県になります。

ほかにも茨城県、山形県、鳥取県でも栽培をしていますが、全国の大半がこの2社の製品となっているといえます。

良いエリンギの選び方

お店でエリンギを選ぶときは、まずは傘の色を見ましょう。あまり濃い色でも薄い色でもない、薄茶色とグレーが混ざったような色のものを選びましょう。

良いエリンギイメージ

傘が広がっているのは育ちすぎていますので、少し下向きになっているほうが新鮮です。軸となる柄の部分は白くて太く、弾力と硬さがあるものが良いです。

エリンギに含まれる栄養素

エリンギには便秘やダイエットに有効な食物繊維や、免疫力を上げる働きをもつβ-グルカンが豊富に含まれます。

エリンギの食物繊維

エリンギには、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維の2種類の食物繊維が含まれています。腸内環境や便秘改善に最も効果的な成分です。

オリゴ糖

キノコの中で、エリンギは糖質を多く含む食材になります。

もちろん、多いといっても芋や米と比較すると少なくなりますが、キノコの糖質には身体に良いとされる「オリゴ糖」が入っています。

カルシウムの吸着を助けるビタミンD

キノコ類のエリンギにも、カルシウムの吸収を助けるビタミンDが含まれます。

ほかにも、カルシウムと一緒に摂ることで吸収を高めるリンも含まれています。

エリンギによる健康効果

健康イメージ

エリンギの健康効果は、何と言ってもダイエット効果と、がん予防に対する期待がもたれている点でしょう。

ダイエット効果

エリンギの食物繊維は、水溶性食物繊維と不溶性食物繊維がありますが、水溶性食物繊維は腸内でゲル状になって、便量を増やしコレステロールの排出を助ける働きがあります。

不溶性食物繊維は、腸を刺激してぜん動運動を活発にし、腸内に溜まった不要な老廃物を絡め取って外に排出する働きがあります。

食物繊維は善玉菌のエサになりますので、たくさん摂ることでさらに善玉菌を増やし、腸内環境を改善する役割を果たします。

また、エリンギには身体に脂肪の吸収を防ぐ働きをもつキノコキトサンという成分が含まれています。脂肪の吸収を抑え排出するため、ダイエット効果を発揮します。

しかし、エリンギのキノコキトサンは生のままでは頑丈な細胞壁に守られています。

この細胞壁を破り、効率良くキノコキトサンを働かせるためには、エリンギを一度冷凍し、加熱します。このひと手間で効果をアップさせることができます。

ダイエットについてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。

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がん予防効果への期待

食物繊維を積極的に摂ることで腸内環境が改善され、いらないものを溜めこまない身体になります。

不要なものはしっかり排泄する「溜め込まない」体質を手に入れることで、大腸がんの予防にもなるのではないかと期待されています。

また、腸内環境は身体全体の健康にかかわりますので、健康的な腸を作ることは、色々ながんを予防する効果も期待されています。

抗菌効果

エリンギには、骨粗鬆症を改善する効果のあるトレハロースも含まれています。

トレハロースはエリンギやシメジ、マイタケといったキノコ類や海藻に含まれる糖です。トレハロースは抗菌効果があり、抗菌シートなどに利用されています。

糖尿病予防

エリンギに含まれるトレハロースは、炭水化物・タンパク質・脂質に対して品質保持効果があり、特に保水力が高い物質です。

トレハロースはぶどう糖や果糖・ショ糖と同じ糖質でも、血糖値のピークが低く、急激な上昇を抑えます。

インスリン分泌も血糖のパターンと同様の穏やかな動きを示すため、インスリン刺激の少ない糖質になります。

そのため、エリンギは空腹感を抑え、糖尿病予防効果もある食材になります。

エリンギの下処理と保存方法

エリンギの下処理

生のエリンギには旨味の成分となるグアニル酸はあまり含まれていませんが、エリンギを凍らせてから加熱すると、細胞内の水分が膨張して細かい細胞が壊れ、グアニル酸を生成する酵素が働きやすくなります。

そこで、エリンギの旨味を最大限に生かした調理をするときは、生のまま利用するよりも冷凍してから調理に使うと良いとされています。

エリンギの保存方法

エリンギは冷凍することで、保存期間も伸びます。

エリンギは水分と乾燥に大変弱く、市販のパッケージのまま保存すると途中の温度変化等で中に水滴が付き傷んでしまいます。

エリンギは野菜室で保存しますが、このとき袋やパックから出し、キッチンペーパーで1本ずつ包んで食品保存袋に入れます。こうして水分と乾燥を防ぐことで、1週間くらい鮮度を保つことができます。

もっと良いのが冷凍保存です。冷凍保存の場合は、エリンギの賞味期限を1カ月まで延ばすことができます。

冷凍保存のときは、エリンギは洗わずに石突きを少し切り落とし、使いやすいサイズに切っておきます。

そのまま冷凍用のジッパー付き保存袋に切ったエリンギを入れ、口を閉じて冷凍庫へ入れておきます。

洗ってしまうと水分がついてしまうので、気になる部分はキッチンペーパーなどで拭き、利用しやすいようにカットしたら、冷凍庫で保存をしましょう。

利用するときは、レンジで解凍したり、凍ったまま炒めたり、スープなどに入れて調理することもできます。

エリンギのおすすめの調理法

料理イメージ

エリンギのコリコリとした食感を活かした調理法をご紹介します。

いつもスープや炒め物の具に入れるだけになっている、というマンネリの使い方でお悩みの方のために、エリンギを使ったメンマ作りをご紹介します。

エリンギのメンマの材料

食材 分量
エリンギ 2パック(200g程度)
ごま油 大さじ1
醤油 大さじ1
大さじ1
みりん 大さじ1
鶏ガラスープの素 小さじ1
砂糖 小さじ1

エリンギのメンマの作り方

  1. エリンギは厚めに縦にスライスします。

  2. ごま油以外の調味料を混ぜておきます。

  3. フライパンにごま油を入れ、スライスしたエリンギを炒めます。

  4. エリンギに油が回ったら混ぜて置いた調味料を加え、水気がなくなるまで煮詰めます。お好みでニンニクショウガ、豆板醤、七味唐辛子等を加えるのもおすすめです。

ごぼうやにんじんと炒めて、きんぴらにしても美味しいですね。

まとめ

今までエリンギの本当の旨味や食感を知らずに、普通のキノコと同じような使い方をしていました。

エリンギには冷凍保存で増える旨味や、食感を活かした調理法がまだまだたくさんあります。

人工栽培のエリンギは、季節を問わずにリーズナブルな価格で購入できます。これからは購入したら色々な形にカットして冷凍保存をし、新しいエリンギの世界を開いてみてください。

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エリンギの成分表 (100gあたり)

一般成分

カロリー 水分 タンパク質 アミノ酸組成によるタンパク質 脂質 トリアシルグリセロール当量 飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 コレステロール 炭水化物 利用可能炭水化物 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 食物繊維総量 灰分
18 kcal 90.2 g 2.8 g 1.7 g 0.4 g 0.2 g 0.04 g 0.04 g 0.12 g 0 mg 6 g 3 g 0.2 g 3.2 g 3.4 g 0.7 g

無機質

ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン ヨウ素 セレン クロム モリブデン
2 mg 340 mg 0 mg 12 mg 89 mg 0.3 mg 0.6 mg 0.1 mg 0.06 mg 1 µg 2 µg 0 µg 2 µg

ビタミンA

レチノール α-カロテン β-カロテン β-クリプトキサンチン β-カロテン当量 レチノール活性当量
0 µg 0 µg 0 µg 0 µg 0 µg 0 µg

ビタミンE

α-トコフェロール β-トコフェロール γ-トコフェロール δ-トコフェロール
0 mg 0 mg 0 mg 0 mg

その他ビタミン

ビタミンD ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
1.2 µg 0 µg 0.11 mg 0.22 mg 6.1 mg 0.14 mg 0 µg 65 µg 1.16 mg 6.9 µg 0 mg

その他栄養素など

食塩相当量 硝酸イオン 有機酸 廃棄率
0 g 0 g 0 g 6 %

引用:文部科学省「日本食品標準成分表」

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