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はじめに
「野菜をたくさん食べなさい。」
ほとんどの方が、小さい頃から親にずっと言われ続けてきたと思います。
しかし、なぜ野菜をたくさん食べなければならないのか、あなたはきちんと理解できているでしょうか。そして、どんな野菜をどれだけ食べれば良いのか、知っていますか?
1日に摂るべき野菜の摂取量の目安と摂り方について、詳しく調べてみました。
1日に摂るべき野菜は「350g」その根拠は厚生労働省による調査

1日に摂るべき野菜の量は350gと言われています。その根拠は、厚生労働省が示したデータによるものです。
厚生労働省は、1995年~1997年の国民栄養調査から、20歳以上の男女32,038名のデータを元に野菜の必要量を調査しました。
ビタミンCやカルシウム、カリウム、食物繊維などの1日に必要な摂取量から、それぞれの栄養素を1日で摂るためにどれくらいの野菜を食べなければならないのかを分析したのです。
その結果、1日に必要な野菜の量は「350g」という結果が得られました。なお、その内訳は以下のようになっています。
- 緑黄色野菜:120g
- そのほかの野菜:230g
厚生労働省のWebサイト、健康日本21策定に関する「栄養・食生活」の参考資料1「栄養摂取量と食品摂取量等との関連について」に詳細がありますので、興味のある方はぜひ読んでみてください。
野菜350gとは、具体的にどれくらいなのか?

1日に必要な野菜の量は数字としては分かりましたが、厳密に野菜のグラム数を毎日計るのは現実的ではありません。
そんな時は、「野菜1皿分の料理の野菜の量」が実際どれくらいのボリュームなのかが分かると、毎日の食事を作りやすくなります。
日本人の食事は、漬物が1皿、サラダ1皿、煮物1皿など、野菜の副菜一品一品が、だいたい70gの野菜の量に相当します。ですから、1日に野菜料理を5皿食べることで、1日に必要な野菜の量350gを摂ることができるわけです。
また、野菜炒めやカレー、シチューなど、メインの料理に野菜がたっぷり使われていれば、野菜2皿分の140gに相当します。ですから、野菜をたくさん含む料理を食べれば、2皿分とカウントすることができます。
1皿分(野菜70g)に相当する料理
ホウレンソウのお浸しの小鉢1つ、野菜サラダ1皿、カボチャの煮物の小鉢1つ、野菜たっぷりの豚汁1杯、漬物の小鉢1つ、など。
2皿分(野菜140g)に相当する料理
野菜炒め1皿、カレー1皿、野菜たっぷりポトフ1皿、など。
ですから、献立を考える時には、1日の中で野菜が5皿分入っているかということを考えます。
以下のような献立なら、野菜の皿が合計5皿分になるので、だいたい1日に必要な野菜の量350gを摂ることができるというように考えることができるわけです。

- 朝:パン・目玉焼き・サラダ(野菜1皿分)
- 昼:カレー(野菜2皿分)
- 夜:焼き魚・かぼちゃの煮物(野菜1皿分)・ごはん・味噌汁・漬物(野菜1皿分)
TVでよく見かけますが、350gの野菜をいっぺんに見せられてしまうと構えてしまいますよね。ですがこのように1日トータルで考えると、意外とクリアできるように感じませんか?
献立を考える際には、だいたいの目安としてこの考え方を使ってみてください。
日本人はどれくらい野菜を食べているのか?

では、日本人は1日に平均してどれくらいの量の野菜を食べることができているのでしょうか。
日本人の1日の平均野菜摂取量は、残念ながら1日に必要な量の350gには届いておらず、その7割程度の250gほどだそうです。日本人は、1日にあと70gの野菜を摂ることができれば、もっと健康的に過ごせると言われています。
野菜をしっかり摂ることで、ビタミンやミネラル、食物繊維、抗酸化物質などを体内に取り入れることができ、生活習慣病を予防することができるのです。
ちなみに、厚生労働省の平成24年「国民健康・栄養調査」の結果によると、県別の野菜摂取量は次のような結果になっています。
1日の平均野菜摂取量

一番多い県
長野県で、男性は378.1g、女性は364.8gだそうです。
一番少ない県
愛知県で、男性は241.9g、女性は240.1gだそうです。
全国平均
男性が295.6g、女性は280.2g
食文化や習慣の違いによって、地域ごとに野菜の摂取量は大きく異なるようです。
まとめ
ビタミン、カルシウム、カリウム、食物繊維などの1日の摂取目安から逆算すると、野菜は1日に350g摂ったほうが良いという厚生労働省の調査結果があり、350gを摂取するための考え方をご紹介しました。
いつものランチに小鉢を1つ追加するだけでも、摂取量に大きく貢献するのですね。
野菜をきちんと摂取して、病気の予防を心掛けていきましょう。