ショウガ科ショウガ目のショウガは、魚や肉などの臭み消しに使われます。生で使う場合は、すりおろし、薬味として。クッキーなどの焼き菓子類にも隠し味として使用されることもあります。
そんなショウガの栄養と健康効果、歴史をまとめました。
スポンサーリンク
ショウガの起源と歴史
熱帯アジア原産の香味野菜です。中国では紀元前500年頃から薬として使用され、今でも漢方薬の成分として利用されています。日本へは呉の時代に伝わったといわれています。
ヨーロッパでは、ハーブやアロマテラピーとして使用されています。
ヨーロッパへ伝わった当初は貴重な香辛料で、高値で取引されていたという歴史もあります。その後は一般的に使われるようになり、クッキーやジンジャービアなどの飲食物が生まれました。
ショウガの種類
単純に分類すると、大生姜、中生姜、小生姜になります。
国内生産量の90%を占めるのが「大生姜」で一株が1kg以上にもなります。一般的に流通しているのはこの種類です。
中生姜は、主に漬物に利用されることが多く、大生姜よりもほんのりと辛味を感じます。
早い段階で収穫されるのが小生姜で、強い辛味が特徴です。
ショウガの食感
シャキシャキとした食感があります。すりおろしたものが特に繊維質を感じやすいでしょう。
ショウガの旬と有名な産地
旬は11月ですが、ビニールハウスでの栽培も5月から8月にかけて行われます。
根ショウガは高知、熊本、和歌山で、葉ショウガは千葉、静岡、茨城などで生産が盛んです。
熱帯アジアが原産のショウガは、温暖湿潤で平地が少ない場所での栽培が適しています。高知の地形は根ショウガの栽培向きで、現在の国内生産量の40%以上が高知産です。
良いショウガの選び方
皮にシワがなく、つやのあるものを選びましょう。
皮が乾燥し、なめらかでないものは避けたほうがいいでしょう。
ショウガに含まれる栄養素
目立つものは特にありません。
ビタミン類とカリウムを若干含んでいますが、90%が水分です。
ショウガによる健康効果
ジンゲロールによる末端冷え性の改善
辛さの元であり、生のショウガに含まれているジンゲロール。血管を拡張させ、血の巡りを良くするといわれています。
手足などの末端に熱が伝わるようになるので、末端冷え性の改善につながると考えられます。
冷え性改善についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
また血の巡りが良くなることで、血行不良から起きていた肩こりや頭痛などの改善も期待できます。
ジンゲロンによる血行促進効果
ジンゲロールを加熱したり、乾燥したりするとジンゲロンになります。ショウガを摂取した後に、体が一瞬熱く感じるのはジンゲロンによるものです。血行の促進や、体の保温効果への期待もあります。
また、お肌や体の組織の老化を防ぐための強い抗酸化作用もあるといわれています。
ショウガオールによる鎮痛効果
ショウガオールもまた、加熱や乾燥によってジンゲロールから作られる成分です。
生理痛などの痛みの原因となるホルモン「プロスタグランジン」の働きを抑えるといわれています。プロスタグランジンによって、血管の収縮や血行不良が起こることも。
ショウガオールを摂ることでそれを押さえ、冷えの改善にもつながる可能性があります。
ショウガの下処理と保存方法
ショウガの下処理
絞り汁を取る際には、皮の風味を活かすため、むかずにそのまますりおろしたほうが良いいでしょう。
ショウガの保存方法
低い温度と乾燥に弱いため、冷蔵庫には入れずに常温での保存がおすすめです。
乾燥を防ぐため、ラップで軽く包んだり、袋に入れて室内で保存をしたほうが痛みづらくなります。
すりおろしたものは冷凍保存をすることができます。
ショウガのおすすめの調理法
生の状態よりも、加熱、乾燥したほうがより強い抗酸化作用や消炎効果、血行改善に期待が持てます。
シンプルな摂り方は生姜湯です。
生姜湯は、ぬるめのお湯で作って飲むと風邪の引き始めに効果があります。日ごろから生姜湯を飲む習慣をつけると、体が芯から温まり免疫力を高めてくれます。