エダマメは、マメ科ダイズ属の野菜です。大豆が成熟する前に収穫したものをエダマメと呼び、奈良・平安時代から食べられています。栄養豊富で、健康食として世界各国からも注目されている野菜です。
そんなエダマメの栄養と健康効果、歴史をまとめました。
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エダマメの起源と歴史
エダマメの原産国は中国で、約4,000年前から栽培されていたと言われています。
大豆と同一植物で、収穫時期が異なるだけです。しかし、収穫するのに適した品種はそれぞれ存在するため、大豆向きの品種を未成熟時に収穫することはありません。
エダマメという呼ばれの由来は、枝付きで扱われていたことから来ており、そういった豆の総称とされています。そのため、茶豆や黒豆もエダマメのひとつとされています。
エダマメの種類
エダマメ
一般的に出回っているエダマメです。夏が旬で、塩茹でするだけで美味しく食べられるという手軽さから幅広い年代で食されています。
茶豆
見た目はエダマメと大差なく、うぶ毛や薄皮が茶色がかっています。香りが良く、コク・甘味があり、特に茶豆には疲労回復効果のあるオルニチンが豊富に含まれています。
山形県の「だだちゃ豆」や新潟県「黒埼茶豆」などが有名です。
黒豆
お正月料理にも使用されている黒豆の若サヤを、枝付きのまま収穫したものです。エダマメと比較すると、さやや薄皮が黒みがかっています。甘味が強くコクがあります。
「丹波黒」が有名な品種です。
エダマメの旬と有名な産地
夏が旬です。
日本各地で栽培されていますが、千葉県で多く生産されています。
良いエダマメの選び方
枝付きで、綺麗な緑色・うぶ毛に覆われているものを選びましょう。枝付きのほうが鮮度を保てます。さやがふっくらとしていて、実が詰まっているものが良いです。
枯れていたり、黄色っぽくなっているものは鮮度が落ちているため避けてください。
エダマメに含まれる栄養素
エダマメは、豆と野菜の両方の栄養素を持った栄養価の高い野菜です。
タンパク質、ビタミンB1、葉酸、鉄、カリウム、食物繊維、イソフラボン、アミノ酸などを豊富に含んでいます。
カリウムが多く含まれる野菜は、以下があります。
エダマメによる健康効果
夏バテ防止効果
疲労回復効果のあるビタミンB1やオルニチンが含まれているため、夏バテ防止が期待できます。
アルコール分解促進効果
エダマメは「オルニチン」・「メチオニン」と呼ばれるアミノ酸が含まれています。オルニチンは疲労回復に効果があり、メチオニンはアルコールの分解を促進し、肝機能の働きを助ける効果があります。
エダマメはよくお酒のおつまみとして食べられていますが、栄養的にも最適です。
女性に嬉しい効果も
また葉酸や鉄は女性にとって月経中や妊娠前後に必要な栄養素です。
また、イソフラボンはエストロゲンという女性ホルモンに似た作用を持つため、ホルモンバランスが崩れている状態や更年期に現れる症状の緩和が期待できます。
エダマメの下処理と保存方法
エダマメの下処理
収穫後徐々に味が落ちていくため、生での保存は良くありません。すぐに茹でる必要があります。
エダマメの保存方法
すぐに茹でることができない場合は、乾燥しないように新聞紙に包み、野菜室で保存してください。
日持ちしない野菜のため、茹でて冷蔵したものは2日以内に食べるようにしましょう。冷凍保存も可能です。
エダマメのおすすめの調理方法
塩茹で
茹で方は、さやを切り落とし水で洗い、塩もみします。塩もみすることでうぶ毛が取れ、茹で上りが良くなります。
沸騰した湯に塩を加え、5分ほど茹でます。冷凍保存する場合は、硬めに茹でると良いです。
豆に塩味を付けたい場合は、茹でる前にさやの両端を少し切っておきましょう。塩茹ではお酒のつまみともなり、手軽に食べることができます。
冷凍エダマメは凍ったまま沸騰した湯に入れ、サッと茹でてください。
その他の調理方法
東北の名物のひとつとして“ずんだ餅”があります。ずんだとは、茹でたエダマメをつぶして砂糖と混ぜ餡状にしたものです。
この他、混ぜご飯、かき揚げ、スープやスナック菓子にも用いられています。綺麗な緑色のため、料理の彩りに利用できます。
まとめ
エダマメはビタミン・ミネラルだけでなく、タンパク質も含まれており、栄養バランスの取れた栄養価の高い野菜です。
冷凍のエダマメも出回っており、旬の時期に限らず手軽に食べることができます。
是非食事に取り入れてほしい食材ですが、栄養価が高いぶん摂りすぎは良くないため、食べ過ぎには注意しましょう。