ミズナはアブラナ科アブラナ属の越年草の野菜です。旬は冬ですが、近年ハウス栽培も進んでおり、通年市場に出回っています。古くから京都で作られていたため「京菜」とも呼ばれています。
そんなミズナの栄養と健康効果、歴史をまとめました。
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ミズナの歴史
葉のぎざぎざ・茎が白く長いのが特徴で、シャキシャキとした食感が魅力の野菜です。寒さに強く冬が旬の野菜ですが、ハウス栽培のものは通年出回っています。
1600年代後半には京都で栽培されており、肥料を使用せず、水と土だけで栽培されていたため、「ミズナ」と名付けられたと言われています。
ミズナの種類
一般的に出回っているミズナ以外にも多くの種類があります。
千筋ミズナ
関西地方の品種で茎が白く、大株のミズナです。
茎広京菜
関東地方の品種で一株が大きく、茎が太いミズナです。ヒイラギの葉と同じように葉先がギザギザしています。
赤ミズナ
一般的なミズナと大きさや葉の形は一緒ですが、茎が紫色をしています。茹でても紫色は残ります。また、酢につけるとさらに綺麗な色に発色するため、浅漬けにすると良いです。
紫ミズナ
京野菜のひとつで、葉が紫色のミズナです。アントシアニンによる紫色で、茹でることで水に溶けてしまい、葉は緑色になります。茹で汁が紫色となるため、汁を用いる料理には注意してください。
サラダミズナ
サラダに適した品種を小株で栽培したものです。白い柄の部分が短く、葉が青々しているのが特徴です。
壬生菜
ミズナの変種で、京都の壬生で栽培されていたことから壬生菜と言われています。葉に切れ込みがなく、フチが丸くなっているのが特徴です。ミズナと比べると歯触りが柔らかく辛味と香りがあります。
ミズナの旬
ミズナは、冬が旬です。
関西地方を中心に栽培されていましたが、現在は関東地方でも栽培されており、日本各地で食べられています。生産量は茨城県が全体の3割を占めており、京都よりも多く生産しています。
良いミズナの選び方
選び方は、葉先・茎がピンとしていてみずみずしく、まっすぐ伸びていて株に弾力のあるものを選びましょう。茎が半透明になっているものは鮮度が落ちています。
水耕栽培のものは切り口の株が小さいもの、露地栽培のものは茎がしっかりしているものがおすすめです。
ミズナに含まれる栄養素
ミズナには、β-カロテン・ビタミンC・ビタミンE・カルシウム・食物繊維、辛味成分のアリルイソチアシアネートが含まれています。
ミズナによる健康効果
動脈硬化の予防と美肌効果
β-カロテン・ビタミンC・ビタミンEは抗酸化作用を持つため、動脈硬化予防が期待できます。また、ビタミンCには美肌効果があり、シミ・ソバカスの予防・コラーゲンの生成を促してくれます。
β-カロテンやビタミンCが多く含まれる野菜は、以下にまとめています。こちらものちほど、ご覧ください。
歯や骨を丈夫に
カルシウムが豊富に含まれており、100gあたりの含有量は牛乳の2倍です。骨や歯を強くするだけでなく、脳細胞や神経細胞の働きにも必要なため、しっかり摂取することが大切です。
便秘解消効果
食物繊維は腸内環境を整え、便秘改善効果があることが知られています。
便秘改善についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
血栓防止と抗菌効果
アリルイソチアシアネートはわさびと同じ辛味成分で、血栓の防止作用があります。また、大腸菌O-157やカビ等に対する抗菌効果や魚・肉の生臭さを抑える効果を持ちます。
ミズナの保存方法
日持ちがしない野菜のため、2日~3日で食べきるようにしましょう。乾燥しないように濡れた新聞紙に包み、野菜室で保存してください。
冷凍保存も可能ですが、シャキシャキした食感が失われてしまうため、おすすめはしません。冷凍するのであれば、軽く茹でてから冷凍すると良いでしょう。
ミズナのおすすめの調理法
浅漬け、漬物
細かく刻み、ご飯と一緒に食べると美味しいです。
サラダ
サラダ用ミズナは生のまま食べられます。食感・彩りを楽しめます。
炒め物
ミズナに含まれるβ-カロテンは脂溶性ビタミンのひとつです。油でいためることで吸収率が高まります。
その他
おひたしや和え物にもよく使用されています。また、地域によってはお雑煮の具としても親しまれています。
まとめ
ミズナは冬が旬の、伝統的な京野菜です。現在では日本各地で食べられており、品種も様々です。また、栄養も豊富です。
シャキシャキした食感を楽しみながらミズナを食べて、しっかり栄養を摂るようにしましょう。