ハラタケ科ハラタケ属に属するマッシュルームの和名は「ツクリタケ」。欧米では定番のキノコで、うま味成分を活かしてスープなどの煮込み料理によく使われます。
そんなマッシュルームの栄養と健康効果、歴史をまとめました。
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マッシュルームの起源
マッシュルームの原産地はヨーロッパの草原地帯です。1650年頃には、フランスですでに人工栽培が行われていました。 日本に伝わったのは明治時代で、大正時代に栽培が本格的に始まりました。
マッシュルームの種類
マッシュルームには「ホワイト種」と「ブラウン種」があります。
ホワイト種は全体が白く、弾力があって淡白な味わいです。クセが無いため、炒め物やスープ、シチュー、サラダなど様々な料理に合います。
スライスして生のままサラダなどで食べると歯ごたえが楽しめますし、白い色を生かしたホワイトシチューなどにも合います。ブラウン種よりは日持ちがしません。
カサが茶色で軸が白い「ブラウン種」は、ホワイト種よりやや肉質がしまっています。香りが良く煮込み料理などに適しています。ホワイト種よりも日持ちがするため、価格が安いです。
直径が7~10cmにもなる「ジャンボマッシュルーム」という種類もあります。スライスして普通のマッシュルームと同じように料理もできますが、その大きさを生かして肉詰めにしたり丸ごとステーキにしたりするのがおすすめです。
マッシュルームの旬と産地
マッシュルームの旬は秋ですが、缶詰などで一年中出回ります。
主な産地は千葉県と岡山県、次いで茨城県です。
良いマッシュルームの選び方
良いマッシュルームはカサが開いておらずしまっていて、肉厚で表面がなめらかです。軸が短くて太く、カサの裏側のヒダは必ず白いものを選びます。
カサや軸の色が変色しているものは、鮮度が落ちていますから避けてください。
マッシュルームに含まれる栄養素
マッシュルームには、カリウムや食物繊維、ビタミンB群、リンなどの栄養素が豊富に含まれています。
それぞれの栄養素により、期待できる効果を見ていきましょう。
マッシュルームによる健康効果
カリウムによるむくみと高血圧予防
マッシュルームに含まれているカリウムには、利尿作用があります。そのため、ナトリウムの排出を促し、血圧を下げる効果が期待できます。
また、体内の余分な水分が排出されることで、むくみを防ぐことも期待できます。
むくみ解消や高血圧の予防に有効とされる野菜は、他に以下があります。
むくみ解消についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
高血圧の予防についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
食物繊維で便秘予防
マッシュルームに含まれる食物繊維は、100gあたり約2.0gです。一日の食物繊維摂取量の目安が、成人男性は19g、成人女性は17gですから、マッシュルームだけを食べれば足りるという量ではありませんが、他の食材で不足している食物繊維を補うことができます。
普段からいろいろな食材の食物繊維を摂ることで、便秘を予防することができるでしょう。
便秘解消についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
糖質をエネルギーに変える
マッシュルームに含まれるビタミンB1には、糖質を体内でエネルギーに変える代謝を助けてくれます。ビタミンB1が不足すると糖質をうまくエネルギーに変えることができず、体が疲れやすくなります。
体が疲れやすい人は、マッシュルームなどでビタミンB1を補給すると良いかもしれません。
体を強くするリン
リンは、カルシウムの次に体内に多く含まれている成分です。
リンが不足すると体内の代謝が低下し、疲労感が強くなり、筋肉が弱ります。リンには、体を強くしてくれる働きがあるのです。
マッシュルームのおすすめ調理法
新鮮なホワイトマッシュルームなら、薄くスライスして生で食べることもできます。カットした面が変色するのを防ぐには、レモンや酢をかけると良いでしょう。 マッシュルームは水で洗うと風味が損なわれますから、軽く汚れを取る程度で十分です。
キノコの中でうま味が強いのはシイタケと思われがちですが、マッシュルームはシイタケの3倍のうま味成分が含まれていますから、スープなどの煮込み料理に最適です。
ホワイトシチューならホワイトマッシュルームを、ビーフシチューならブラウンマッシュルームを使うなど、色によって使い分けると良いでしょう。