
ブナシメジとホンシメジは、分類が異なる別物です。シメジ科シロタモギタケ属に属するのが「ブナシメジ」、シメジ科シメジ属に属するのが「ホンシメジ」で、「香りマツタケ、味シメジ」と言われる味の良いシメジは、ホンシメジの方です。
そんなシメジの栄養と健康効果、歴史をまとめました。
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シメジの起源
ブナシメジは古くから日本で自生していましたが、食用として流通されるようになったのは、人工栽培が始まった1970年以降のことです。当初は、ブナシメジのことを「本しめじ」として売られていましたが、最近は改善されて「ブナシメジ」という名前になっています。
ホンシメジはアカマツなどに生えるキノコで、栽培ができない希少品でした。2004年になってやっと人工栽培のホンシメジが店頭に出回るようになりました。
シメジの種類
私たちが食べるシメジは、ほとんどが人工栽培された「ブナシメジ」です。ブナシメジを品種改良したカサと軸すべてが真っ白な「ブナシメジ(白)」もあります。

ブナシメジより大きく、カサが3~10センチにもなる「ハタケシメジ」は、色が茶色から灰褐色をしています。味がホンシメジに近いと言われており、うまみと香りがあります。
「ホンシメジ」はカサがふっくらとしていて大きくて軸も太く、全体の大きさは5~13センチほどになります。シャキシャキとした歯ごたえがあり、うまみが強い高級食材です。近年、人工栽培のものも流通するようになりました。
シメジの旬と産地
シメジの旬は秋ですが、一年中店頭に出ています。 主な産地は、長野県、新潟県、福岡県です。
良いシメジの選び方
良いシメジはカサが開ききっておらず、ふっくらと密集しているものです。株が分かれていないもので、弾力があるものが良いでしょう。カサの部分の茶色の色は生育環境によって異なりますから、色の違いはあまり気にしなくても良いです。

カサの裏のヒダが変色してしまっているものは、避けましょう。
シメジに含まれる栄養素
ブナシメジには、ビタミンCやビタミンD、ビタミンB群、ナイアシンなどのビタミン類や、カリウム、鉄などのミネラル、食物繊維やアミノ酸なども含まれています。
また、グルタミン酸やオルニチンの存在も、注目されています。
シメジによる健康効果
疲労回復
ブナシメジには、エネルギー源となるグルタミン酸、疲労回復のために乳酸を分解する器官である肝臓の保護の役割を果たすオルニチンなどを含むため、疲労回復に効果を発揮します。
疲労回復についてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
ダイエット効果
ブナシメジは100gあたり18kcalと低カロリーですし、食物繊維を100gあたり3.7g含んでいます。この食物繊維がお腹の中で膨らんで満腹感を与えてくれますし、低カロリーですからカロリーを摂りすぎる心配もありません。
さらに、糖質の代謝を高めるビタミンB1や脂質の代謝を高めるビタミンB2、糖質、脂質、タンパク質の代謝に必要なナイアシンが豊富に含まれています。 これらの働きはすべて、ダイエットにつながります。
ダイエットについてはヒントを以下にまとめてみましたので、併せてご覧ください。
ダイエットに有効な野菜といえば、他に以下が挙げられます。
ストレスに強い体を作る
ブナシメジにはビタミンDと、エリゴステロールという紫外線を浴びるとビタミンDになる成分が含まれています。 ビタミンDには、カルシウムの吸収を助ける働きや、免疫力をアップさせ、代謝を高める働きがあります。
カルシウムはイライラを抑える働きがありますし、体の免疫力や代謝を高めれば、ストレスに強い体になるでしょう。
シメジのおすすめ調理法
シメジは、水で洗ってしまうと風味が落ちます。細かい汚れはサッと洗って取るか、手で取る程度で十分です。
シメジは痛みやすいので、2~3日で使い切りましょう。風味は落ちますが、冷凍保存もOKです。ばらばらにして少し加熱してから冷凍すれば、使いやすいでしょう。
炒め物や和え物に混ぜても、煮物やなべ物にしてもおいしいですし、てんぷらや炊き込みご飯もおすすめです。