ゆでて良し、炒めて良し!アスパラガスの栄養と体への効能

アスパラガスイメージ

キジカクシ科キジカクシ目のアスパラガスは、形の面白さと色鮮やかさが特徴の野菜です。穂先と根元で異なる食感を楽しむことができ、炒め物や揚げ物、サラダと色々な食事に使用することができるのも魅力のひとつです。

そんなアスパラガスの栄養と健康効果、歴史をまとめました。

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アスパラガスの起源と歴史

南ヨーロッパからロシア南部が原産地で、古くから自生していました。17世紀ごろまでにヨーロッパで広がり、その後アメリカ大陸でも作られるようになり、食卓へ並ぶようになりました。

日本へは江戸時代後半に伝来しましたが、そのかわいらしい容姿からアスパラガスは食用ではなく、観賞用でした。

大正時代になると食用として作られ始め、栽培が始まった当初はホワイトアスパラガスの缶詰が主流でしたが、昭和40年あたりからグリーンアスパラガスが登場し、その濃厚な味わいが好まれるようになり、今日に至ります。

アスパラガスの種類

昔から馴染みのある、ホワイトアスパラガスやお馴染みのグリーンアスパラガスをはじめ、最近では丈も短く細めのミニアスパラガス、鮮やかに紫がかった紫アスパラガスなどの種類があります。

一般に店頭に並んでいるものは、グリーンアスパラガスです。

太陽光を浴びて光合成をするとグリーンアスパラガスに、太陽光を当てないで育てるとホワイトアスパラガスになります。栽培方法が異なるだけで、品種に違いはありません。

アスパラガスの食感

穂先は柔らかく、根元に向かうにつれ、しっかりとした食感になります。根元は筋張っているので、下処理をしないと歯ざわりが良くありません。

アスパラガスの旬と有名な産地

九州では3月から4月、長野や北海道では5月から7月が旬の時期となります。

北海道が国内生産量の15%近くを占めます。続いて佐賀県、長野県、長崎県、熊本県で栽培されています。

良いアスパラガス選び方

全体的に太く、穂先までまっすぐ伸び、穂先がしまっていて、全体的に緑のものが良いでしょう。切り口がみずみずしいものは新鮮な証拠です。

良いアスパラガスイメージ

根元だけが太く、穂先に向かうにつれ細くなるものは避けるようにしましょう。 また、根元の切り口の色が変わってしまっているものも良くありません。

ハカマの形は正三角形のものが良いとされ、同じ大きさのアスパラガスであれば、重みのあるものを選びましょう。

アスパラガスに含まれる栄養素

β-カロテン、葉酸、カリウム、アスパラギン酸、ルチンなどが含まれています。中でも一番栄養素が高いのは、グリーンアスパラガスです。

紫アスパラガスは、その色味からも連想できるようにアントシアニンを含んでいるので、がん予防の効果が期待されています。

β-カロテンを多く含む野菜としては、他に以下があります。

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アスパラガスによる健康効果

高血圧、脳梗塞、動脈硬化、貧血などの予防効果

β-カロテンは抗酸化作用があります。葉酸には造血作用の効果、そしてカリウム、ルチンは高血圧の予防に良いとされています。

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疲労回復効果

アスパラギン酸はアミノ酸の一種で、新陳代謝を促進し、疲労回復の効果が期待できます。

また、スタミナ向上につながる効果もあるといわれています。

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アスパラガスの下処理と保存方法

アスパラガスの下処理

根元は硬いので、切り落とします。根元の硬い部分を、包丁やピーラーなどで皮をはがすようにむきます。特に根元付近の皮は筋っぽいので、しっかりとむくと、歯ざわりが良いでしょう。

ゆでる際は根元から入れます。火が通りやすいので、ゆですぎに注意が必要です。

アスパラガスの保存方法

乾燥しやすいため、ラップで包むか、袋に入れて冷蔵庫で保存しましょう。穂先を上にして立てかけるようにするといいでしょう。

しばらく使わない場合は、軽くゆで、冷凍保存をするほうが鮮度を保てます。

アスパラガスのおすすめの調理法

アスパラガスは下処理に手間が掛かりますが、その手間を可能な限り省く食べ方は、オーブンで焼くだけというシンプルでおすすめの調理法です。

根元の筋張った部分の皮をむき、アルミホイルの上にアスパラガスを並べます。後は魚用のグリルやオーブンで焼くだけです。

お好みでマヨネーズ、一味唐辛子、しょうゆ、ぽんず、オリーブオイルなどをかけると、簡単で美味しい逸品ができあがります。

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アスパラガスの成分表 (100gあたり)

一般成分

カロリー 水分 タンパク質 アミノ酸組成によるタンパク質 脂質 トリアシルグリセロール当量 飽和脂肪酸 一価不飽和脂肪酸 多価不飽和脂肪酸 コレステロール 炭水化物 利用可能炭水化物 水溶性食物繊維 不溶性食物繊維 食物繊維総量 灰分
22 kcal 92.6 g 2.6 g 1.8 g 0.2 g 0.2 g 0.07 g 0 g 0.08 g 0 mg 3.9 g 2.1 g 0.4 g 1.4 g 1.8 g 0.7 g

無機質

ナトリウム カリウム カルシウム マグネシウム リン 亜鉛 マンガン ヨウ素 セレン クロム モリブデン
2 mg 270 mg 19 mg 9 mg 60 mg 0.7 mg 0.5 mg 0.1 mg 0.19 mg 1 µg 0 µg 0 µg 2 µg

ビタミンA

レチノール α-カロテン β-カロテン β-クリプトキサンチン β-カロテン当量 レチノール活性当量
0 µg 5 µg 370 µg 9 µg 380 µg 31 µg

ビタミンE

α-トコフェロール β-トコフェロール γ-トコフェロール δ-トコフェロール
1.5 mg 0 mg 0.2 mg 0 mg

その他ビタミン

ビタミンD ビタミンK ビタミンB1 ビタミンB2 ナイアシン ビタミンB6 ビタミンB12 葉酸 パントテン酸 ビオチン ビタミンC
0 µg 43 µg 0.14 mg 0.15 mg 1 mg 0.12 mg 0 µg 190 µg 0.59 mg 1.8 µg 15 mg

その他栄養素など

食塩相当量 硝酸イオン 有機酸 廃棄率
0 g 0 g 0.2 g 20 %

引用:文部科学省「日本食品標準成分表」

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